粘度指数・粘度温度 計算ツール
ν₄₀ と ν₁₀₀ から VI と粘度-温度曲線を算出
40°C と 100°C の動粘度を入力すると、ASTM D2270 に基づく粘度指数と、ASTM D341 (Walther 式) による任意温度の動粘度を算出します。
1動粘度を入力
40 °C での動粘度
100 °C での動粘度
2結果
曲線は入力した 2 点 (40 °C / 100 °C) に Walther 式を当てはめた外挿です。白マーカーは入力値、シアンのマーカーと縦線はスライダーで選んだ温度を示します。
入力値・結果・使用した式・準拠規格・出典 URL を 1 枚に記録します(英語表記)。
使用した式と準拠規格
L と H は ν₁₀₀ から決まる基準油の 40 °C 動粘度で、ASTM D2270 Annex A1 の表から補間します。
U < H のとき、すなわち VI > 100 の油に適用する手順です。
ν₁₀₀ > 70 mm²/s では表に代えてこの二次式を用います (ASTM D2270)。
ASTM D341 (Walther 式)。40 °C と 100 °C の 2 点から A と B を決め、任意温度の動粘度を求めます。T は絶対温度です。
記号と単位
| 試験油の 40 °C における動粘度 | mm²/s | |
| 試験油の 100 °C における動粘度 | mm²/s | |
| 同じ ν₁₀₀ をもつ VI = 0 基準油の 40 °C 動粘度 | mm²/s | |
| 同じ ν₁₀₀ をもつ VI = 100 基準油の 40 °C 動粘度 | mm²/s | |
| Walther 式の油固有定数 | — | |
| 絶対温度 | K |
適用範囲と制限
- ·ASTM D2270 は ν₁₀₀ ≥ 2.0 mm²/s で定義されます。これを下回る低粘度油には適用できません。
- ·ν₄₀ > ν₁₀₀ である必要があります。逆転している入力は測定誤差か温度の取り違えです。
- ·粘度指数は 60〜350 程度の範囲で実用的な比較指標です。この範囲を大きく外れる値は、外挿であることを踏まえて扱ってください。
- ·Walther 式は液相の範囲でのみ有効です。曇り点・流動点以下や、せん断減粘を示す多グレード油の高せん断域には適用できません。
Excel で再現する
粘度指数 VI ≤ 100 の場合
=(L-U)/(L-H)*100U = ν₄₀、L と H は ν₁₀₀ に対応する ASTM D2270 Annex A1 の表の値。
粘度指数 VI > 100 の場合
=(10^((LOG10(H)-LOG10(U))/LOG10(Y))-1)/0.00715+100U = ν₄₀、Y = ν₁₀₀、H は表から。U < H のときにこちらを使います。
Walther 定数 B と A
B: =(LOG10(LOG10($A$1+0.7))-LOG10(LOG10($B$1+0.7)))/(LOG10(373.15)-LOG10(313.15))
A: =LOG10(LOG10($A$1+0.7))+$B$3*LOG10(313.15)A1 = ν₄₀、B1 = ν₁₀₀、B3 に上段の B を入れてから A を計算します。
任意温度の動粘度 (ASTM D341)
=10^(10^($A$3-$B$3*LOG10(C1+273.15)))-0.7A3 = A、B3 = B、C1 = 温度 [°C]。結果は mm²/s。
前提と限界
- VI は ASTM D2270 の L/H 参照表に基づきます。Y ≤ 70 mm²/s では表値を線形補間し、Y > 70 では同規格の多項式 (L = 0.8353·Y² + 14.67·Y − 216, H = 0.1684·Y² + 11.85·Y − 97) を使用します。
- 粘度-温度曲線は ASTM D341 の Walther 式 log₁₀(log₁₀(ν + 0.7)) = A − B · log₁₀(T) による 2 点フィットの外挿です。0 °C 付近以下や 150 °C 付近以上では実油との乖離が大きくなる場合があります。
- ニュートン流体・剪断速度の影響なし・温度に依存する粘度のみを仮定しています。マルチグレード油はポリマー添加剤の影響で実用域では一時的な剪断損失 (TSL) や永久剪断損失 (PSL) を示すことがあります。
- SAE J300 グレードは高温側の参考表示です。低温側 (W グレード) の判定には CCS / MRV といった低温データが必要であり、本ツールでは扱いません。